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事業内容

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役員会及び新年交歓会開催

「新松江市のまちづくり」 松江市長 松浦正敬

 昨年3月、ご承知のように松江市は8市町村が合併した。旧八束郡全部との合併に至らなかったのは残念だったが、本当の意味での合併はこれからがスタートと考えている。

 合併してみて、何が問題かは外から見ているとわかりにくい。旧市町村の間では制度が不統一、特に公共料金はバラバラであった。これを統一するためには15万人の旧松江市を中心に料金を合わすこととした。松江市に吸収されてしまうとの危惧もあったが、これらの調整に今後3~5年かけて一致させたい。旧市町村の計画例えば道路・施設の計画がそっくり持ち込まれてすべて実行するわけには財政難の折から無理である。新市の融合・一体化を考えてインフラ整備をやりたい。江島大橋を例とるとこの建設の効果は大きく、この橋を中心に市内の交流が進み、観光や環境問題がこの橋を架けたことにより現実的に進められている。

 行政としてインフラの整備は大切なことであるが、その中で道路や下水道の他に情報インフラの整備をやりたい。例えば旧松江市全域にCATV網が張りめぐらされている。これを旧7市町村へも拡大したい。情報格差の是正の点から早急に実行したい。現在では市議会の生中継などは旧松江市でしか見ること出来ない。18~19年度にかけて20億円余りのうち市としてはいくらかのお手伝いをしたい。CATVが家庭に入ることによりインターネット接続が容易に、またTVの難視聴解消にも役立つだろう。TV難視聴地域は宍道、八雲、美保関などがあるがこれを解消したい。

 昨年松江市橋北の西側と鹿島町にサービスしている柿原池が決壊した。大事故にはならなかったが、上水道の断水事故や復旧などの情報が伝わらず市民に迷惑をかけた。情報を伝える方法として広報車にスピーカーをつけて流している。またCATVでは画面L字型で放送していたがこれはスイッチを入れないことには伝わらない。これでは不十分なので現在携帯電話を使ったメールシステムを計画している。自治会の代表者へ配信しその会員へ伝達する。希望があれば市民も登録受信することが出来る仕組みとする。

 次に新松江市は活力と日本一住みやすいまちづくりを掲げ産業振興による雇用の拡大をめざしている。年間1,000万人の観光客を目標としているが、平成19年から5年くらいかけて松江城開城400年の祭りを高橋観光プロデューサーが中心となって計画し、祭りのイベントをやりたい。明治22年に松江市が誕生してから120年平成21年にはホーランエンヤなどを行って最高潮に持って行きたい。

 昨年10月の国勢調査では、20万人の特例市を目指したが3,500人ばかり足りなかった。旧松江市が前回調査より人口減であったのは残念だった。これについても雇用の確保が大切なことがわかる。東出雲町では人口が16パーセント増であったが「松江で働き東出雲町で住む」では困るので、市内に安い宅地を提供できるよう努めたい。

 また来年度は総合的な組織づくりを行い物づくりに力を入れたい。その中にはIT産業による産業振興がある。今回の情産協メンバーでは8割が松江市で占められている。IT関連の話題としてOSS(オープンソースシステム)がある。リナックスの元会長やルビー言語開拓者が松江で活躍されており松江市はルビー言語のふるさとともいえるIT産業の中心地であるとの再認識をしている。OSSを中心にした活躍の場所を駅前テルサに提供したい。SOHOを視野に入れOSSのメリットを出して多くの人が集まり新しいことが展開されるよう支援したい。

 また電子市役所の推進をしている。これは電子申請、電子収納などで平成20年までに完成させたい。住民基本台帳の制度について私が自治省の課長時代に手がけたもので、国民総背番号制度などと反対意見も出たがITのインフラとして、この上でサービスが展開でき、各省庁の持っている個人へのサービスもこれをベースに展開できる。これに個人認識制度を入れて電子申請を行うことにより介護制度や各種の採用試験申込になど24時間対応ができる。現在は申請だけの一方通行だが、双方向で出来るようになればたいしたものだ。

 新松江市のまちづくりにはインフラの整備は欠かせない。そして産業を振興させIT関連にも力を入れて新しいまちづくりを行っていきたい。